1979年2月3日生まれ、京都府宇治市出身の川島明は、京都府立莵道高校を卒業後、吉本総合芸能学院(NSC大阪校20期)へ進学。1999年に相方の田村裕と「麒麟」を結成しました。2001年に開催された第1回『M-1グランプリ』では、無名ながら決勝5位に食い込み、川島特有のバリトンボイスによる「麒麟です」の挨拶と緻密な漫才構成で一躍脚光を浴びます。
しかし、2007年に田村の自叙伝『ホームレス中学生』が200万部を超える社会現象となったことで、状況は一変しました。メディアのスポットライトは相方に集中し、川島は一時的に「じゃない方芸人」としての立ち位置を余儀なくされます。当時の特番インタビューや手記で川島は、「劇場出番の合間に一人で漫画を読み耽りながら、自分の存在意義を問い詰めていた」と告白しています。
転機となったのは、ピンとしての地道なスキル研鑽でした。『IPPONグランプリ』での優勝をはじめとする大喜利力の証明、競馬番組『競馬BEAT』での的確な競馬予想と進行力、そして持ち前の「ええ声」を活かしたナレーションなど、自身の武器を多角的に磨き上げていきました。
そして2021年3月、TBSの朝の帯番組『ラヴィット!』のMCに就任。ワイドショー全盛の朝枠において「時事ニュースを一切扱わず、純度100%のお笑いとカルチャーに特化する」という異例のコンセプトを背負い、田村真子アナウンサーとの阿吽の呼吸で見事に番組を定着させました。当初の低視聴率報道を跳ね返し、SNSで連日トレンド1位を獲得するモンスター番組へと育て上げた背景には、彼が下積み時代に培った泥臭い対応力と共演者への配慮がありました。