速いテンポのフレーズや高音域の跳躍で指が追いつかない場合、あるいは特定の高音がどうしてもぶら下がってしまう(低くなる)場合は、トランペット替え指一覧の引き出しを活用するのが極めて有効です。
高音域(第6倍音以上)になると、自然倍音同士のピッチ間隔が非常に狭くなるため、1つの音に対して複数の運指が存在します。
- ハイD(High D):基本運指「1番」のほか、「0(オープン)」や「1-3」でも発音可能。直前がハイC(0)の場合はオープン運指を使うことでピストン操作を省略できる。
- ハイE♭(High E♭):基本運指「2番」のほか、「1-2-3」や「1-2」が選択肢に。
- 第4間 E(Middle High E):基本運指「0」でピッチが低くなりやすい場合、「1-2」の替え指を使うことで音程が約15セント引き上がり、明るい音色を得られる。
- 第4線 D(Middle D):基本運指「1番」のほか、倍音を活用した「3番単独」で吹くことで、トリガーを出さずにピッチを下げて落ち着かせることが可能。
ただし、「替え指を使えば高音が出るようになる」というネット上の言説は半分誤解です。替え指はあくまで音程の微調整や指の運動効率を高めるための選択肢であり、唇の柔軟性や適切な息の支えがない状態で無理に替え指に頼ると、かえって倍音のツボを外しやすくなる点に注意してください。