サラブレッドは馬刺しになるのか?引退競走馬の行方と真相

サラブレッドは馬刺しになるのか?引退競走馬の行方と真相

サラブレッドは馬刺しになるのか?引退競走馬の行方と真相について知っておくべき 注意点を厳選して解説いたします。

SNSやネット掲示板では「競馬で負けた馬は翌日には熊本で馬刺しにされる」といった誇張された言説が散見されます。しかし、現代の衛生基準および流通構造から見て、そうした短絡的な処理はあり得ません。

馬肉の国内二大産地として知られる熊本県および福島県ですが、両産地で生産されるブランド馬肉は、血統管理された肥育専用馬を長期間適切な環境で育て上げることで成り立っています。競走直後のサラブレッドは極度の筋肉疲労状態にあり、乳酸値が高く肉質が硬化しているため、直ちに屠殺しても商品価値のある生食用肉にはなりません。

また、日本国内の屠畜場(とちくじょう)では、医薬品の残留基準や衛生検査が厳格に適用されます。競走馬時代に使用された消炎鎮痛剤や抗生物質の休薬期間が厳密にチェックされるため、出走直後の馬が即座に食用処理ラインに乗ることは制度的にも不可能です。「引退即食肉」というイメージは、古い時代の俗説やセンセーショナリズムが一人歩きしたものと言えます。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。