女優としての転機を語る上で欠かせないのが、入江悠監督による映画『SR サイタマノラッパー2 女子☆ラッパー』だ。一度は一般企業に就職しながらも演劇への情熱を捨てきれず、オーディションを経て掴み取った主人公・アユム役。群馬の山あいでラップに魂をぶつける不器用な女性の姿は、インディーズ映画の枠を超えて日本映画界に激震を走らせた。
泥臭く、不恰好で、それでも前を向く人間のエネルギー。決して器用ではない主人公が叫ぶ魂のライムに、観る者は息を呑んだ。この作品で放った強烈な光が、彼女の役者人生の扉を力づくでこじ開けたと言っても過言ではない。