参加国が前回の24カ国から32カ国へと拡大された2023年大会は、開幕前から競技レベルの平準化と新興国の躍進が予見されていました。実際にグループステージでは、五輪・W杯で圧倒的な強さを誇ってきたアメリカが辛うじて2位通過にとどまり、ドイツやブラジルといった優勝候補の一角がグループステージ敗退の憂き目に遭うなど、過去の序列が完全に崩壊する激変のトーナメントとなりました。
女子W杯決勝トーナメント表を勝ち上がったのは、洗練された戦術体系と高度なインテンシティ(プレー強度)を備えた欧州勢でした。決勝戦はシドニーのスタジアム・オーストラリアに7万5,784人の大観衆を集め、スペイン対イングランドという欧州屈指の強豪同士の顔合わせが実現。試合は前半29分、左サイドバックのオルガ・カルモナが放った鮮烈な左足シュートが決勝点となり、女子ワールドカップ2023優勝国の座はスペインの頭上に輝きました。
スペインはポゼッション率とボール支配技術で相手を圧倒し、大会MVP(ゴールデンボール)に輝いたアイタナ・ボンマティを中心にフットボールの質で頂点へと駆け上がりました。この優勝により、女子サッカーの歴史に新たな強豪国の名が刻まれることになりました。
ここで改めて、第1回大会から続く歴代の足跡を整理します。女子サッカー歴代優勝国一覧を振り返ると、アメリカの1強時代から多極化、そして欧州の覇権確立へと推移してきた歴史的背景が浮き彫りになります。