列島を南北に縦断すると、10月の気候景観は実に多彩です。日本気象協会などが集計する地域別の気候データを見ると、札幌の10月平均気温は11℃台まで落ち込み、下旬には初雪の便りが届く一方、東京や大阪などの本州主要都市では平年値が18℃前後に落ち着きます。しかし、この「18℃」という数字にこそ最大の落とし穴が潜んでいます。
東京を例にとると、月初には最高気温が25℃を超える夏日を記録することも珍しくない反面、下旬の未明には10℃近くまで冷え込む日が現れます。全国のアメダスが記録する最高気温と最低気温の差(日較差)は、10月中に15℃以上に達することも日常茶飯事です。平均値という静的な数字だけに目を奪われていると、突発的な寒気の流入に足をすくわれることになります。