湯の坂久留米温泉の最大の武器であり、コアなファンを魅了して離さない根源は、徹底して鮮度にこだわった湯使いにあります。日本国内に数千とある温泉施設の中でも、浴槽内の湯を循環させず、水道水による加水もボイラーによる人工的な加温も施さない完全放流式を維持できている施設はごくわずかです。
湯の坂久留米温泉が完全な源泉掛け流しを維持できる理由は、地下数百メートルから自噴する豊富な湯量と、湧出温度がおよそ48℃前後という奇跡的な温度帯に恵まれている点にあります。湯口から注がれる段階で自然に適温へと落ち着くため、温泉本来の成分が一切薄まることなく、生まれたての状態で全身を包み込みます。
泉質分類としてはアルカリ性単純硫黄温泉に属し、微細な湯の花とほのかな硫黄臭が鼻腔をくすぐります。特筆すべきはその泉質効能と肌触りです。pH9.5前後という高いアルカリ数値を誇り、古い角質や皮脂汚れを優しく乳化して落とす「天然の石鹸効果」と、硫黄成分による末梢血管の拡張・血行促進作用が見事に調和しています。入浴直後から肌にしっとりと吸い付くようなトロみを感じ、湯上がりには驚くほど肌がなめらかになることから、「美肌の湯」「若返りの湯」として地域住民の日常に深く根付いています。