日常的に店舗を見ている消費者の多くは、「完全閉店」と「業態転換」を混同しがちです。現場を歩くと分かりますが、閉店の張り紙が貼られた数週間後には内外装のリニューアル工事が始まり、すかいらーくの別ブランドとしてオープンする事例が相次いでいます。
代表的なパターンがしゃぶ葉転換です。テーブルごとにIHコンロを埋め込み、野菜バーやタレバーを配置するレイアウト変更は必要ですが、従来の厨房・給排水インフラを流用できるため、新築出店に比べて初期投資を半分以下に抑制できます。ガスト時代に1人あたり1,000円だった売上が、しゃぶ葉に変わるだけで一気に2,000円前後に跳ね上がり、粗利額が劇的に改善します。
また、住宅街寄りのロードサイドではバーミヤン転換も見られます。日常使いの食事需要を満たしつつ、小皿料理とアルコールによる居酒屋需要を拾えるため、夜間の客単価を効率的に底上げできる利点があります。つまり、消費者の目線では「ガストが消えた」と見えても、経営陣からすれば「同一のハコで稼ぐ力を倍増させるためのリプレイス」なのです。