SNSや大手掲示板、知恵袋などのコミュニティでは、放送期間中から凄まじい熱量の議論が交わされました。現場取材で見えてきたのは、視聴者が抱いた「共感」と「恐怖」の二面性です。
放送中のリアルタイム投稿を定性分析すると、視聴者の反応は大きく2つに分かれていました。1つは、純粋なミステリーファンによるトリック検証です。「第3話のガラスに反射した人物のシルエットは明らかに和恵の髪型だった」「スマホの通知音が登場人物ごとに微妙にピッチが変えられている」といった、映像技術や音響設計に対する感嘆の声が多く寄せられました。
もう1つは、実生活での体験を重ね合わせた切実な告白です。ネット上には「自分の母親と全く同じ言動で背筋が凍った」「『あなたのためを思って』という言葉の暴力性をこれほど正確に描いた作品はない」といった書き込みが相次ぎました。単なる娯楽作品を超え、視聴者自身の抑圧された感情を呼び起こす触媒として機能していたことが伺えます。