かつて伝説のチーム「The Dirty Dawg」で肩を並べ、互いの背中を預け合っていた山田一郎との因縁は、物語における最大の引力だ。かつては兄弟分のような絶対的信頼で結ばれていた二人が、なぜ決定的な憎悪を抱え、銃口ならぬマイクを向け合う宿敵へと堕ちてしまったのか。
黒幕の手によって仕組まれた策略、妹の洗脳、すれ違う言葉の数々。互いへの敬意が深かったからこそ、裏切られたと感じた瞬間の憎悪は業火のように燃え広がる。顔を合わせるたびに火花を散らすふたりのラップバトルには、憎しみと同等かそれ以上に重い、失われた絆への激しい執着が滲み出ている。