冷やし中華発祥の店はどこ?神保町と仙台の二大元祖の謎に迫る

冷やし中華発祥の店はどこ?神保町と仙台の二大元祖の謎に迫る

冷やし中華発祥の店はどこ?神保町と仙台の二大元祖の謎に迫るとはどんな影響があるのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。

家庭で作る冷やし中華でもおなじみの「放射状に美しく具材を並べる盛り付け」。この様式美を決定づけたのが、神保町の揚子江菜館です。

二代目店主の周進彬氏は、日本を象徴する「富士山の四季」を一杯の皿の上に表現しようと試みました。高く盛られた細麺を霊峰富士に見立て、周囲を彩る具材にはそれぞれ日本の風情が込められています。

頂にふわりと盛られた錦糸卵は「富士の山頂に降り積もる冬の雪景色」を、細切りのキュウリは「春の新緑」を、細切りチャーシューは「夏の深緑」を、そしてタケノコや干し椎茸の煮物は「秋の紅葉・枯れ木」を表現しています。さらに、麓に配置されたウズラの卵や肉団子は「富士の裾野を漂う雲海」をイメージしたと語り継がれています。

中国本来の涼拌麺のルーツは、茹でた麺に細切り肉や野菜を乗せ、黒酢や辣油などで豪快に和えて食べる庶民的な軽食でした。それを日本人の美意識に合わせ、色彩豊かな美術品のような一皿へと昇華させた点に、昭和初期の料理人の卓抜したクリエイティビティが光っています。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。