イカ天出身バンドの中でも、社会現象レベルの影響力を誇ったのが「たま」である。1990年に「さよなら人類」で彗星のごとくメジャーデビューを果たすと、アコースティック楽器と不気味なほど美しいハーモニー、中毒性の高い詞世界で日本中を席巻。解散後も各メンバーはソロや別ユニットで独自の音楽を探求し続け、今なおインディーズシーンやサブカルチャー界隈でカリスマ的評価を得ている。
一方で、沖縄・石垣島出身の「BEGIN」は、アコースティックで温かみのあるブルースサウンドを武器に1989年のグランドキングに輝いた。デビュー曲「恋しくて」の大ヒット以降も、「島人ぬ宝」「涙そうそう」など、時代を超えて歌い継がれる国民的名曲を次々と発表。日本を代表するアコースティックバンドとして確固たる地位を築き上げている。
そして、トリオ編成のロックンロールでイカ天の歴史に決定的な楔を打ち込んだのが「BLANKEY JET CITY」だ。浅井健一の研ぎ澄まされたボーカル&ギター、照井利幸の鋭利なベース、中村達也の圧倒的なドラムスが放つ緊迫感は、審査員を絶句させた。デビューアルバム『Red Guitar and the Truth』から2000年の解散に至るまで、彼らが残したソリッドなサウンドは、日本のオルタナティヴ・ロックの金字塔として世界中のリスナーを魅了し続けている。