『マギ』の最終局面において、最も読者を困惑させたのは、アラジン、アリババ、白龍、ジュダルといった主要人物たちの決着と、その後の世界の姿だった。世界から魔法やルフの階級構造が消え去り、人々が自らの足で歩み出すというラストは、一見すると美しい大団円に見える。しかし、あまりにも急転直下の解決策であったため、カタルシスを感じにくかったという意見が根強い。
さらに、作中で散りばめられたいくつかの伏線——例えばアル・サーメンの真の源流や、一部の金属器使いのその後の顛末など——が明解な言葉で説明され尽くさなかった点も、消化不良感に拍車をかけた。ファンが期待していたのは、すべての謎がパズルのピースのように美しくハマる瞬間だったが、提示されたのは「世界は変化し続ける」という哲学的かつ余白を残した幕引きだったのだ。