岡田新一が生涯を通じて獲得した評価は、作品単体の美しさに留まらず、日本の都市計画および公共建築の質的向上に大きく寄与したことに対するものでした。
主な受賞歴を振り返ると、1974年の日本建築学会賞作品賞(最高裁判所庁舎)、1988年の日本芸術院賞(岡山県立美術館などの設計活動)、そして2006年には長年の顕著な功績に対して建築界最高峰の栄誉である日本建築学会大賞が授与されました。さらに、国家的な文化功労として2003年に旭日中綬章を受章しています。
建築評論家や研究者たちが高く評価するのは、岡田が示した「空間のシークエンス(動線の連続的体験)」の巧みさです。エントランスから内部へと歩みを進めるにつれて、天井高の高低差、光の導入、視線の抜けがドラマチックに変化し、利用者に深い心理的感動を与えます。流行のスタイルに流されることなく、構造・材料・空間体験の三位一体を追求し抜いた岡田の美学は、2020年代を超えて今なお次世代の建築家たちに多大なインスピレーションを与え続けています。