韓国語で名詞と名詞をつなぐ「〜と」、あるいは「〜と一緒に」という同伴を表す助詞には、主に「와/과(ワ/クァ)」「하고(ハゴ)」「(이)랑(イラン/ラン)」の3系統が存在します。これらは辞書的な意味こそ同じですが、使用される社会的コンテクスト(場面)と文体レベル(フォーマル度)が明確に異なります。
国立国語院(韓国の言語政策機関)の規範および現代韓国語のコーパス(言語使用データ)を分析すると、この3者の使い分けは以下のように整理されます。
第一の「와/과」は、書き言葉(文章語)やニュース報道、ビジネスのスピーチ、公の発表で多用される最も格調高い表現です。公的な文書やTOPIK(韓国語能力試験)の記述式問題(쓰기)では、原則としてこの「와/과」を用いることが求められます。
第二の「하고」は、書き言葉と話し言葉(口語)の双方で幅広く機能する最も中立的で万能な助詞です。後述するパッチムの有無による語形変化が存在しないため、初心者にとって最もミスが起きにくく、日常会話から一般的なメールのやり取りまで破綻なく対応できます。
第三の「(이)랑」は、親しい友人、家族、年下の相手とのくだけた日常会話で圧倒的な頻度を誇る口語助詞です。K-POPアイドルの配信コンテンツや韓国ドラマのセリフで頻出しますが、目上の人に対する改まった場やビジネスシーンで使用すると「馴れ馴れしい」「教養に欠ける」という印象を与えかねないため、TPOの配慮が欠かせません。