ネット上の情報では「どうせ行くなら一番高いスカイツリーに行くべき」という論調が多く見受けられますが、これは典型的な誤解の一つです。展望体験には「適正高度」という概念が存在します。
高度が高すぎるスカイツリーでは、地上の車や人々が極小化し、街の息づかいを感じにくくなる側面があります。また、悪天候や低層雲が発生した際、スカイツリーの上層デッキは「視界ゼロの真っ白な空間」に包まれるリスクが東京タワーよりも高くなります。
さらに、東京の街並みを一望する際、「東京タワーが見える景色」こそが最も東京らしい景観であるというパラドックスが存在します。スカイツリーに登れば東京タワーを遠くに眺められますが、東京タワー自身の中にいるときは外からその姿を見ることはできません。自分が「シンボルの中にいたい」のか「シンボルを含む景色を俯瞰したい」のかによって、選ぶべき場所は逆転します。