予防医学の領域で目覚ましいエビデンスを積み上げているのが、身近な嗜好品であるコーヒーだ。国立がん研究センターの大規模コホート研究をはじめとする数々の疫学データは、日常的なコーヒー摂取が肝がんの発症リスクを有意に低下させる事実を明確に示している。
コーヒーに含まれるクロロゲン酸などの豊富なポリフェノールが、肝細胞の炎症と脂肪沈着を強力に抑制する。砂糖を入れないブラックコーヒーを1日に2〜3杯飲む習慣は、極めて手軽でありながら確かなエビデンスに裏打ちされた肝臓防衛策と言える。朝の静かな時間に注ぐその1杯が、数十年先の健康寿命を左右する。