単純なコピー&ペーストが失敗する理由は、両ソフトウェアが持つ設計思想の根本的な違いにある。Microsoft Wordはページという二次元のキャンバス上に文字や段落を流し込む「流動的ドキュメント構造」を採用しているのに対し、Microsoft Excelは行と列のグリッドで構成される厳密な「マトリックス構造」を持つ。
双方がOffice Open XMLという共通規格をベースに設計されているとはいえ、Word内の表は「段落の一部として配置された装飾」に近い扱いを受ける。そのため、結合セルや余白設定、改行コードが含まれたWordの表を無理やりExcelのセルに流し込むと、Excel側が境界線を誤認し、1つのセルに入るべき文字列が複数行に分裂してしまうのだ。