ネオンが眩く揺れる札幌・すすきの。その歓楽街の一角にあるホテル客室で起きた出来事は、ベテラン捜査員さえ言葉を失うものだった。浴槽に残されていたのは、頭部を持ち去られた男性の遺体。室内には血痕を拭き取ろうとした跡が微かに残り、遺留品の大部分が持ち去られていた。計画的かつ迅速な証拠隠滅の手口は、防犯カメラの追跡を難航させた。
捜査の手が急展開を迎えたのは、防犯カメラに映った巨大なスーツケースを引く人物の足取りを北海道警察が追跡し切った時だ。すすきのの喧騒を通り抜け、タクシーへと乗り込む後ろ姿。そこから浮かび上がった潜伏先は、郊外の静かな住宅街にある一軒家だった。家宅捜索で発見されたあまりにも衝撃的な押収物の数々は、捜査員たちの想像を遥かに超える事件の広がりを示唆していた。