欧米では古くから、赤ちゃんの首の後ろにある赤あざを「コウノトリが赤ちゃんをくちばしでくわえて運んできたときにできた痕跡(Stork bite)」と呼び、幸運の印として親しんできました。この詩的な表現の裏にある医学的な正体は、皮膚浅層の毛細血管が局所的に拡張した状態です。
19世紀末、ドイツの著名な皮膚科医パウル・ゲルソン・ウンナがこの病変を詳細に報告したことからその名が冠されました。小児皮膚科学の分類体系において、これは「正中部母斑」あるいは先天性の「毛細血管奇形」の一種に位置づけられています。胎児期に皮膚の血管ネットワークが形成される過程で、一時的な拡張や微細な形成不全が生じることによって発生すると考えられていますが、悪性化する心配はまったくありません。