自宅での清拭を数日続けても改善が見られない場合や、わずかでも皮膚に赤みがある場合は、迷わず動物病院を受診すべきだ。顎の黒ずみや脱毛は、猫ニキビ以外の感染症によって引き起こされている可能性も十分に考えられる。
日本獣医師会や日本小動物獣医師会に所属する臨床現場の専門医は、ウッド灯検査や皮膚掻爬(そうは)検査、細胞診を用いて原因を慎重に鑑別する。例えば、真菌が原因となる皮膚糸状菌症や、酵母菌の一種が異常増殖するマラセチア皮膚炎は、猫ニキビと酷似した症状を示すが、治療薬の選定を誤ると劇的に悪化する。正確な顕微鏡診断を経て、適切な外用抗菌薬や抗真菌シャンプー、場合によっては内服薬を処方してもらうことが、愛猫を苦痛から素早く解放する最短ルートだ。