役者としてのターニングポイントとなったのが、三池崇史監督によるカルト的サスペンス映画『殺し屋1』(2001年)だ。気が弱く泣き虫でありながら、ひとたびスイッチが入ると残虐非道な殺人マシンへと変貌する主人公・イチを、大森は鬼気迫るテンションで体現した。
金髪に血しぶきを浴び、歪んだ表情で暴れ回るその姿は、日本国内にとどまらず海外の映画ファンにも強烈なトラウマと衝撃を与えた。端正な顔立ちを完全に崩し、人間の内奥にあるグロテスクな感情を曝け出したこの怪演によって、彼の名は一躍世界へと知れ渡ることになる。