岡田茉莉子と吉田喜重監督の間には、子供はいませんでした。昭和の時代において、結婚後に子供を持たず、夫婦が対等なクリエイターとして互いを尊重し合う生き方は、先進的かつ勇気ある選択でした。
長寿番組『徹子の部屋』に複数回出演した際にも、黒柳徹子との対談の中で、夫婦関係についての率直な胸中が明かされてきました。「子供がいなかったからこそ、いつまでも恋人のような、そして仕事の厳格な同志のような関係でいられた」という趣旨の発言を残しており、互いの創作活動を最優先にする自立した関係性を築き上げていたことが窺えます。
若い頃の圧倒的な美貌と情熱的な演技で銀幕を席巻した彼女ですが、私生活においては自立した大人の女性としての規律を重んじ、血縁関係に頼りすぎない人間関係のネットワークを早い段階から確立していました。