山本太郎氏による「ベクレてる」発言の投稿日時は、2011年10月29日午後のことです。当時、俳優活動を休止し、脱原発を訴える市民活動家として精力的に街頭演説やSNS発信を行っていた山本氏は、自身のTwitter(現X)アカウントにおいて、一般ユーザーとのリプライ(返信)のやり取りの中でこの言葉を使用しました。
具体的なやり取りは、東北や福島での炊き出し・ボランティア活動、あるいは食材の流通に関する議論が交わされる中で生じました。ユーザーから東北地方の食品摂取や現地支援に関する質問が投げかけられた際、山本氏は「ベクレてる(=放射性物質に汚染されている)」という表現を用い、自身はそれらの食品を警戒して口にしない旨の態度を表明したのです。
この「ベクレる」「ベクレてる」という言葉は、放射能の強さ(放射性物質が放射線を出す能力)を表す物理単位「ベクレル(Bq)」を動詞・形容動詞化したネットスラングです。発祥自体は2ちゃんねる(現5ちゃんねる)などの匿名掲示板とみられますが、公衆の面前に立つ著名人、ましてや反原発運動のシンボル的存在となっていた山本氏が公のSNSアカウントで平然と使用した事実が、社会に決定的な衝撃を与えました。