『不滅のあなたへ』の読者や視聴者に最も深い爪痕を残したエピソードの一つが、グーグーの壮絶な最期です。アニメ第1期の第12話「小さな進化」で描かれたその結末は、原作漫画の読者のみならず世界中のファンを涙の渦に巻き込みました。
悲劇の舞台となったのは、名家の一人娘であるリーンの16歳を祝う華やかな誕生パーティーでした。平穏な祝祭の場に突如として現れた敵「ノッカー」は、会場にいた人々を無差別に襲撃します。グーグーは自らの身体に蓄えた酒を口から霧状に吹き出し、火をつけて巨大な火炎放射を繰り出す捨て身の戦法でノッカーを圧倒。フシと背中を合わせ、見事な連携で敵を撃滅することに成功しました。
しかし、悲劇は戦闘の直後に訪れます。激闘の余波で崩壊しかけていた石造りの巨大な建物の屋根が、突如としてリーンの頭上へと崩落。グーグーは躊躇することなく自らの肉体を盾にしてリーンに覆いかぶさり、猛烈な重量の瓦礫を背中で受け止めました。彼の直接的な死因は、この巨大な瓦礫の崩落による圧死です。
瓦礫の下で薄れゆく意識のなか、衝撃によって割れ落ちた仮面の下から覗く素顔を、リーンは生まれて初めて直視します。幼い日に自らを馬車から救ってくれた「名も知らぬ少年」が目の前のグーグーであり、彼が肌身離さず持っていた大切な指輪がかつて自分が手渡したものだと悟った瞬間、二人の切ない想いは最初で最後の交錯を果たしました。グーグーはフシに対し、「お前の中に俺を入れてくれ」と静かに告げ、自らの身体と魂の器を弟同然の相棒に託して息を引き取ったのです。