情報収集においてSNSの口コミは欠かせないツールとなっていますが、画面上の熱気と現場の実際の間には時として温度差が生じます。デパ地下行列店の評判と口コミを多角的に分析すると、利用者のリアルな実感が浮き彫りになります。
SNS上では「開店30分で完売」「過去最高峰の美味しさ」といった賞賛の声が目立つ一方で、レビューサイトや知恵袋などのコミュニティでは「1時間半並ぶほどの差異があるかは疑問」「包装や見栄えは素晴らしいが、味そのものは極めてオーソドックス」といった冷静な指摘も少なくありません。特に写真映えを主目的とした限定スイーツの場合、期待値が高まりすぎた反動で落胆を覚えるケースも見受けられます。
取材に応じた百貨店の生鮮惣菜バイヤーは、次のように語っています。
「お客様が本当に求めているのは、過剰な演出ではなく『家では出せないプロの仕込みの味』です。行列ができているからといって必ずしも全員の好みに合致するとは限りません。長く愛されている名店ほど派手な宣伝は行わず、出汁の引き方ひとつ、野菜の切り方ひとつの精度でリピーターをつなぎ止めています」