きのこ料理において最大の禁忌とされているのが、調理前の「水洗い」です。舞茸の下処理で洗わない理由は明確で、舞茸特有の豊かな芳香成分(グアニル酸など)や水溶性の栄養素が水と一緒に流出してしまうためです。市販の舞茸は衛生管理の行き届いた菌床栽培が主流であるため、洗わずにそのまま調理しても衛生上の問題はありません。
下処理の手順は非常にシンプルです。石づき(根元の硬い部分)があれば包丁で薄く切り落とし、あとは包丁を使わずに手で食べやすい大きさに裂く(ほぐす)のがポイントです。手で裂くことで断面の表面積が増え、米や調味料との馴染みが格段に良くなります。大きめに裂けばジューシーな食感が残り、細かく裂けばご飯全体に均一に香りが広がります。