障害年金の制度設計を理解するうえで、「初診日に加入していた年金制度」の確認が欠かせません。初診日に自営業や無職、学生で国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、会社員や公務員で厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」の対象となります。
障害基礎年金は1級・2級までしか存在せず、障害厚生年金は1級・2級に加えて軽度の「3級」や「障害手当金(一時金)」まで救済範囲が広いのが特徴です。
精神の障害における等級ごとの目安は次の通りです。
・1級:他人の介助がなければ日常生活が送れない状態(寝たきり、常時入院など)
・2級:必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活が極めて困難で、労働による収入を得ることができない状態(家庭内での活動が限られるレベル)
・3級(厚生年金のみ):労働が著しい制限を受ける、または労働に著しい制限を加えることを必要とする状態
受給額は改定により変動しますが、2026年現在の目安として、障害基礎年金2級は年間約81万6,000円(月額約6万8,000円)+子の加算が支給されます。障害厚生年金の場合はこれに加えて報酬比例部分が上乗せされ、3級でも最低保障額(年間約61万2,000円)が設定されています。
混同されがちな「精神障害者保健福祉手帳」とうつ病の障害年金は、管轄(自治体と国)も審査基準も完全に独立した別制度です。手帳2級を持っていても年金2級が自動的に受給できるわけではない点に注意が必要です。