噛むとこめかみが痛いのはなぜ?顎関節症の兆候と病院の受診目安

噛むとこめかみが痛いのはなぜ?顎関節症の兆候と病院の受診目安

噛むとこめかみが痛いのはなぜ?顎関節症の兆候と病院の受診目安の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。

Q1:噛んだ瞬間に片側のこめかみが「ピキッ」と鋭く痛むのは三叉神経痛ですか?
A1:三叉神経痛の可能性も否定できませんが、食事の瞬間だけに痛む場合、顎関節症に伴う関節円板の機械的ズレや、過緊張を起こした側頭筋の腱膜が急激に引き伸ばされて生じる筋痙攣のケースが臨床現場では圧倒的多数を占めます。三叉神経痛の場合は、食事だけでなく冷水での洗顔、歯磨き、風が頬に触れただけでも電撃のような激痛が走る特徴があります。鑑別のためにも口腔外科または脳神経外科での触診・画像検査をおすすめします。

Q2:虫歯の痛みがこめかみまで広がることなど本当にあるのでしょうか?
A2:十分に起こり得ます。歯の神経(歯髄)を司る知覚神経と、こめかみ周辺の感覚を司る神経は、いずれも同じ「三叉神経」という巨大な神経幹から枝分かれしています。奥歯の神経が重度の炎症を起こすと、脳が痛みの発生源を正確に特定できず、同じ神経枝の支配領域である側頭部からの痛みだと誤認する「関連痛(放散痛)」が発生します。歯の治療を完了させた途端、長年悩まされていたこめかみの痛みが完全に消失する事例は珍しくありません。

Q3:病院を受診する場合、まず一般の歯科クリニックで大丈夫ですか?
A3:咀嚼に伴う痛みであれば、まずは近隣の信頼できる一般歯科クリニックで問題ありません。その際、問診票や受診時に「顎関節症の検査やスプリント治療に対応しているか」を事前に確認しておくとスムーズです。検査の結果、関節内部の重度な破壊や骨の異常、神経疾患が疑われた場合には、大学病院等の高次医療機関(歯科・口腔外科や脳神経内科)へ適切な紹介状(診療情報提供書)を発行してもらうルートが医療上最も安全かつ合理的です。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。