リンデロンVgの強さは何ランク?顔や陰部に塗るリスクと正しい知識

リンデロンVgの強さは何ランク?顔や陰部に塗るリスクと正しい知識

リンデロンVgの強さは何ランク?顔や陰部に塗るリスクと正しい知識とはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

薬の効き目や副作用のリスクを決定づける最大の変数は「どこに塗るか」という皮膚の解剖学的構造です。人間の皮膚のバリア機能は全身一様ではありません。皮膚科領域の基準データとして、腕の屈側面(前腕内側)の経皮吸収率を「1.0」とした場合の部位別吸収倍率は、驚くべき格差を示しています。

頭皮は3.5倍、首(頸部)は6.0倍、そして顔面(頬・額)は13.0倍に跳ね上がります。さらに群を抜いてバリアが薄いのがデリケートゾーンであり、陰嚢(男性器周辺)の吸収率は実に42.0倍に達します。つまり、腕に塗る目的で設計された強さのステロイドを顔や陰部に塗布すると、単純計算で10倍から40倍以上の高濃度薬剤を注入しているのと同等の負荷が局所にかかるわけです。

顔面にリンデロンVGのようなStrongクラスの薬剤を数週間以上にわたり漫然と塗り続けると、皮膚の膠原線維が菲薄化する皮膚萎縮や、透けて見えた血管が浮き出る毛細血管拡張症(赤ら顔)、さらには顔全体が赤く腫れ上がり膿疱が生じる難治性の「酒さ様皮膚炎」を引き起こします。一度完成した酒さ様皮膚炎の寛解には、年単位の過酷な治療を要することも珍しくありません。

デリケートゾーン(陰部)においては、さらに感染症の罠が待ち構えています。陰部のかゆみの原因がカンジダ症(真菌感染)であった場合、抗生物質入りのリンデロンVGを塗ると、常在菌叢のバランスが崩壊すると同時に局所免疫が麻痺し、カンジダ菌のコロニーが急激に拡大します。猛烈な痒みと白い酒粕状の帯下を招き、地獄のような苦痛を味わうことになります。皮膚科専門医の厳密な診断と期間制限がない限り、顔面や陰部への自己判断塗布は厳禁です。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。