杜甫『春望』現代語訳と全文解説!「国破れて山河在り」の壮絶な真相

杜甫『春望』現代語訳と全文解説!「国破れて山河在り」の壮絶な真相

杜甫『春望』現代語訳と全文解説!「国破れて山河在り」の壮絶な真相を詳しくリサーチ! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。

古典の試験において、『春望』は形式美と修辞技法の宝庫として必ず出題されます。本作は漢字5文字×8行で構成される五言律詩 春望の最高峰であり、詩のルールを完璧に順守しながら極めて濃密な感情を表現しています。試験で確実に得点をもぎ取るための分析データを下表に整理しました。

聯(構成)該当句と表現技法押韻・対句の詳細テスト頻出の着眼点・心理描写首聯(第1・2句)国破山河在
城春草木深押韻:第2句末「深」(平水韻下平声十二侵)
※第1句末「在」は非押韻「国(人工)」対「山河(自然)」の強烈な対比。視点は長安全体を見渡す【巨視的(マクロ)】なカメラワーク。頷聯(第3・4句)感時花濺涙
恨別鳥驚心対句:感時 ⇄ 恨別 / 花 ⇄ 鳥 / 濺涙 ⇄ 驚心
押韻:第4句末「心」律詩の規則である「頷聯の対句」。主客の解釈(杜甫が泣くのか、花が泣くのか)という擬人法の出題率が極めて高い。頸聯(第5・6句)烽火連三月
家書抵万金対句:烽火 ⇄ 家書 / 連 ⇄ 抵 / 三月 ⇄ 万金
押韻:第6句末「金」律詩の規則である「頸聯の対句」。「三月(時間の長さ)」と「万金(価値の重さ)」の対比。公の戦乱から私的な家族愛へ。尾聯(第7・8句)白頭掻更短
渾欲不勝簪押韻:第8句末「簪」
※対句は作らないのが原則視点は自己の頭部という【微視的(ミクロ)】へ到達。官僚として国を救えない自らの無力さと老いへの痛烈な自虐。

春望 テスト対策として絶対に落とせないのが春望 句切れ 押韻のルールです。まず押韻について、五言律詩の原則は「偶数句末(第2・4・6・8句の最後)で韻を踏む」こと。本作では「深(しん)」「心(しん)」「金(きん)」「簪(しん)」が該当します(当時の唐代の発音でいずれも「-m」音で韻を踏んでいます)。第1句末の「在」は押韻していません。

また、「句切れ」の有無を問われた場合、学校教育の正解は基本的に「句切れなし」です。2句ずつ首聯・頷聯・頸聯・尾聯と意味のまとまりを持ちながら、感情が途切れることなく都の情景から杜甫自身の白髪へと流れるように連続しているためです。仮に聯ごとの切れ目を問われた場合は「二句・四句・六句切れ」と説明されることもありますが、一般的な設問では「句切れなし」と答えるのが定石です。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。