旅行者や物流関係者が最も驚嘆するのが、「栗子トンネル通行料金」がタダであるという事実です。国内第5位(道路トンネルとしては東北最長)の長さを誇る全長8,972mの栗子トンネルは、換気設備や防災システムに巨額の建設費・維持管理費が投じられています。東京湾アクアラインや関越トンネルなどの長大構造物が特別加算料金や高額な通行料を設定されてきた歴史を知る人ほど、「あの長大なトンネルを無料で通れるはずがない」と錯覚してしまうのも無理はありません。
しかし、栗子トンネルが含まれる福島大笹生IC〜米沢八幡原IC〜米沢北ICは全区間が新直轄方式で造られたため、トンネル自体の通行料も完全に0円です。各区間の費用負担と管理主体の内訳をデータで比較すると、その特異性が明確になります。
ネット上でよく話題に上る「山形上山米沢北通行料の真相」とは、まさにこの表の通りです。福島方面から山形市街を目指す際、福島大笹生IC〜米沢北IC(約36km)を無料で快走したドライバーは、わずか9kmの米沢北IC〜南陽高畠ICで420円を支払わされます。その後、南陽高畠IC〜山形上山IC(約24km)で再び無料になり、最後の山形上山IC〜山形中央IC(約10km)で再び520円を請求されるため、「なぜ途切れ途切れに小銭を取られるのか」という強い違和感を抱くのです。