三相3線式とは?単相との違いと200Vの仕組み・動力契約の真相を解説

三相3線式とは?単相との違いと200Vの仕組み・動力契約の真相を解説

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電気の配線図面を見慣れていない現場担当者が最も混同しやすいのが、「単相3線式」と「三相3線式」の違いです。どちらも「3本の電線を引き込む」という点では外見上酷似していますが、内部を流れる電気の正体も、利用できる機器も全くの別物です。

家庭や小規模オフィスに引き込まれている単相3線式は、中央の中性線(中線・接地線)を挟んで両端に100Vずつの電圧線が配置されています。中性線とどちらか1本の電圧線を使えば家庭用コンセントの「100V」が取れ、両端の2本を使えばエアコンやエコキュート用の「200V」が取り出せます。つまり、「100Vと200Vを同時に使い分けるための仕組み」です。

対する三相3線式は、工業用機械や大型業務用エアコン、リフト、冷凍機などのモーターを動かすための「動力専用電源」です。構造上、どの線間をとっても200Vしか出力されず、変圧器を別途介さない限り、家庭用の100V機器を差し込むことはできません。

比較項目単相3線式(電灯電源)三相3線式(動力電源)編集部の実務的評価供給される電圧100V および 200V(単相)200V(三相交流)用途の完全な棲み分けが存在する電線の構成電圧線2本 + 中性線1本電圧線3本(R・S・T相)三相は3本全てが相間電圧200Vを担う主な用途一般家庭の照明、PC、家電全般工場機械、業務用冷蔵庫、大型空調数kW以上の高負荷設備は三相が必須送電効率と電線量標準的(単相2線式よりは高効率)極めて高い(銅線の所要量が約75%)同出力を送るなら配線コストが抑制可能電気契約形態従量電灯B・Cなど(一般電灯契約)低圧電力(いわゆる「動力プラン」)基本料金体系が根本から異なる

送電ロスという観点でも三相交流は圧倒的に有利です。同じ電力を同じ電圧・線路損失で送る場合、単相2線式に比べて必要な導体積(電線の太さ・銅の量)を約75%に抑えることができます。大規模な工場や商業施設で長距離幹線を引き回す際、この材料削減と電圧降下の抑制は極めて大きなコスト差として現れます。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。