うなぎの肝焼きの部位や栄養の真実!苦い理由と食べ過ぎの危険性

うなぎの肝焼きの部位や栄養の真実!苦い理由と食べ過ぎの危険性

うなぎの肝焼きの部位や栄養の真実!苦い理由と食べ過ぎの危険性の注目されている理由を専門的かつ分かりやすくまとめました。全体像を一目で把握できます。

古くから滋養強壮の代名詞とされてきたうなぎですが、その内臓である肝の栄養密度は身の部分を遥かに凌駕します。文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」等の公的データを紐解くと、うなぎの肝焼きが持つ凄まじいポテンシャルと、同時に潜む「過剰摂取の健康リスク」が浮き彫りになります。

最大の強みは、粘膜や皮膚の健康を保ち、視覚機能を正常に維持するビタミンA(レチノール)の含有量です。肝100g中には数万μgRAEという規格外のビタミンAが含まれており、一般的な肝焼きの串1本(約25g〜30g、うなぎ約3〜5匹分の肝を使用)を食べるだけで、成人男性の1日の推奨量(850〜900μgRAE)を軽々と満たし、場合によっては耐容上限量(2,700μgRAE)に迫る数値を叩き出します。さらに、抗酸化作用の高いビタミンE、貧血予防に不可欠な鉄分、骨を形成するカルシウムや亜鉛といった微量ミネラルも身肉の数倍レベルで凝縮されています。

しかし、この突出した栄養価こそが「うなぎの肝焼きを食べ過ぎてはいけない」と言われる決定的な理由です。水に溶けて体外へ排出されるビタミンCやB群と異なり、ビタミンAは脂溶性ビタミンであるため、過剰に摂取すると肝臓や脂肪組織に蓄積されます。短期間に大量摂取を繰り返すと、激しい頭痛、嘔吐、めまい、皮膚の落屑(皮むけ)といったビタミンA過剰症を引き起こす医学的リスクがあります。特に器官形成期にあたる妊娠初期の女性は、ビタミンAの過剰摂取が胎児の形態異常リスクを高めることが厚生労働省から警告されており、肝焼きの連食は厳禁とされています。

もう一つの重大な盲点が「プリン体と尿酸値」の問題です。細胞密度の高い内臓肉全般に言えることですが、うなぎの肝は100gあたり200mg〜300mg超のプリン体を含む高プリン食に分類されます。健康診断で尿酸値が高めと指摘されている方や、痛風発作の既往歴がある方が「精がつくから」と串を何本も平らげ、ビールで流し込むような行為は極めて危険です。医学的・栄養学的な見地から導き出される安全な摂取目安は、「健康な成人で1回につき串1本(特別な日でも最大2本まで)」であり、毎日のように連食することは避けるべきです。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。