梨を愛犬に与える場合、1日の摂取カロリーの10%以内、可能であれば消化器への負担を抑えるため5%未満に抑えるのが獣医栄養学上の安全基準です。梨の可食部100gあたりのエネルギーは約38〜43kcal、水分量は約88%を占めます。
知っておくべき「和梨」と「洋梨」の決定的な違い
日本国内で流通する梨には、幸水や豊水に代表される「和梨」と、ラ・フランスやル レクチエなどの「洋梨」があります。どちらも果肉自体の毒性はありませんが、栄養組成と物性に明確な差異があります。
和梨は水分保持率が約88〜89%と極めて高く、噛んだ際のシャリシャリ感を生み出す石細胞が豊富です。この石細胞は消化されにくいため、胃腸がデリケートな犬では便が緩くなる原因になります。
一方の洋梨は、追熟させることで果肉がねっとりと柔らかくなり、ペクチンなどの水溶性食物繊維が増加します。しかし、糖度(特に果糖・ブドウ糖)が和梨よりも高くなる傾向があり、カロリー密度が上がります。熟しすぎた洋梨は発酵が進み、微量のアルコール成分を生成する場合があるため、発酵臭のする過熟果は絶対に与えてはなりません。