英語学習者が最もつまずきやすいのが、「主語」や「前置詞」が少し変わるだけで全く別の意味に変貌する近縁フレーズ群の存在です。特に「I got it」「You got this」との混同は、コミュニケーションの意図を180度狂わせかねません。
「I got it」は、主語が「I(私)」であることから分かるように、「私がそれを理解した」「私がそれを引き受ける」という自己完結の宣言です。「分かった、理解できた」と頭の中の納得を表すか、落ちそうなボールを見て「私が捕る!」と名乗り出る場面で使われます。一方、「You got it」は主語が「You(あなた)」であり、「あなたの望む状態を私が叶えましょう」という相手本位のサービス精神が根底に流れています。
さらに近年SNSやスポーツ中継でも頻繁に耳にする「You got this」は、未来に向けた「君ならできる!」「応援しているよ!」という強烈な励ましの掛け声です。「it」ではなく「this(これから挑む目の前の試練)」を指しており、重圧に立ち向かう相手の背中を押す際に叫ばれます。