Q1:知恵袋で「バナナはアルカリ性だから胃酸を中和してくれる」という回答を見ましたが、本当ですか?
A1:栄養学上の「アルカリ性食品」という分類と、物理的なpHは全く異なります。バナナは体内で代謝された後のミネラルバランスからアルカリ性食品に分類されますが、果実そのものの物理的性質はpH5前後の弱酸性です。胃酸を物理的に中和する中和剤のような即効性はありません。それどころか、糖分が胃壁を刺激して胃酸分泌を促進するため、「アルカリ性だから胃酸を消してくれる」と過信して空腹時に食べるのは極めて危険です。
Q2:朝食をバナナ1本だけで済ませる習慣がありますが、これが胸焼けの原因になりますか?
A2:大いに原因になり得ます。朝の空腹時は胃酸の濃度が高まっており、そこに単体でバナナのような高糖質食品を流し込むと、胃酸分泌が一気に跳ね上がります。また、固形物がバナナしかないため、胃酸を吸着・中和してくれる炭水化物やタンパク質が不足し、余剰な強酸が食道へ逆流しやすくなります。朝食に食べるのであれば、まず白湯を飲んで胃を目覚めさせ、おかゆや柔らかいうどんを少し胃に入れた後、完熟バナナを半分程度にする工夫が必要です。
Q3:逆流性食道炎の人が最も安全に食べられる果物は何ですか?
A3:最も安全性が高いのは「皮を剥いてすりおろしたリンゴ」です。リンゴには水溶性食物繊維であるペクチンが豊富に含まれ、胃粘膜を保護するジェル状の膜を作ってくれます。すりおろすことで消化にかかる胃の負担を極限まで減らし、滞留時間わずか30分〜1時間程度で小腸へ送り出されます。次に安全なのは、よく熟した桃や白桃の缶詰(シロップをよく切ったもの)など、酸味が少なく果肉が柔らかい果実です。
Q4:バナナを食べて胃痛が起きてしまった時の応急処置はありますか?
A4:まずは焦って横にならず、上体を起こした姿勢を維持してください。その上で、常温の水か白湯をコップ1杯ゆっくりと口に含み、喉から食道に残った酸を胃へと洗い流します。冷水は胃を刺激して痙攣を誘発するため厳禁です。胃酸の中和には、市販の制酸剤(制酸作用のある胃腸薬)を服用するか、少量の人肌程度の牛乳を飲むことが有効です。それでも痛みが引かない場合は、無理に我慢せず消化器専門医を受診してください。