「ピルスナーとラガーはどう違うのか」という疑問を抱く方は少なくありません。結論から言えば、「ピルスナーはラガーという大きなカテゴリーの中に含まれる代表的な1つの種類(スタイル)」です。
1842年、現在のチェコ・ピルゼン地方で誕生した「ピルゼナー・ウルケル」が世界初の黄金色に輝くピルスナーです。それまでのビールは茶色や黒っぽい濁り酒が主流でしたが、ピルゼンの軟水と淡色麦芽、ザーツ産ノーブルホップが出会ったことで、目を見張る美しさと爽快な苦味を持つピルスナーが完成し、世界を席巻しました。
しかし、ラガービールの世界はピルスナーだけにとどまりません。近年のクラフトビールシーンでは、ピルスナー以外の多彩なラガースタイルが再評価されています。
- ピルスナー(Pilsner):世界および日本で最も普及している淡色クリアな黄金色ラガー。華やかなホップ香とクリスプな苦味が特徴。
- ヘレス(Helles):南ドイツ・ミュンヘン発祥。ホップの苦味を抑え、麦芽の優しい甘味とふくよかなコクを前面に出したスタイル。
- デュンケル/シュヴァルツ(Dunkel / Schwarz):香ばしいロースト麦芽を使用した濃色・黒ラガー。見た目の重厚さに反し、ラガー特有のすっきりとしたキレがある。
- ボック(Bock):アルコール度数が6.5〜8%前後と高めで、濃厚な麦芽の甘味と重厚なボディを楽しむ冬向けのストロングラガー。
- インディア・ペールラガー(IPL):クラフト界で人気急上昇中。ラガーのすっきりしたベースに、IPA並みの大量のアロマホップを投入したフルーティーでパンチのある味わい。