葛飾区山本亭が世界で絶賛される理由|庭園と大正建築の魅力を徹底解剖

葛飾区山本亭が世界で絶賛される理由|庭園と大正建築の魅力を徹底解剖

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山本亭は、カメラ部品メーカーとして名を馳せた合資会社山本工場の創業者、山本栄之助(やまもと えいのすけ)氏の旧宅です。もともとは浅草周辺にあった拠点を大正12年(1923年)の関東大震災を契機に柴又へ移転し、大正末期から昭和初期(1926年〜1930年頃)にかけて増改築を重ねて現在の壮麗な屋敷を完成させました。

その後、平成3年(1991年)に葛飾区が敷地を取得し、一般公開を開始。平成10年(1998年)には歴史的・景観的価値が認められ、国の「登録有形文化財」に指定されました。平成18年(2006年)には葛飾区指定有形文化財(建造物)にも選定されています。

建築面における最大の特徴は、伝統的な武家屋敷の様式を受け継ぐ「書院造」をベースにしながら、当時の最先端トレンドであった西洋文化を巧みに採り入れた和洋折衷の空間構成です。玄関脇に配された洋館(通称:鳳凰の間)は、大正ロマンの息吹を今に伝える貴重な遺構となっています。

洋館内部には、贅沢なマントルピース(暖炉)、オリエンタルな幾何学模様を描くステンドグラス、特注の寄木張りフローリングが施されており、当時の富裕層が抱いたモダンカルチャーへの強い憧れと高い美意識を肌で感じることができます。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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