Z世代を中心に広がるこの現象は、単なる飲料の流行にとどまらず「香りを楽しむ消費行動」の一環として位置づけられる。アロマオイルやインセンス(香木)を日常に取り入れる若者が増える中で、アルコール飲料にも同様のリラクゼーション効果が求められるようになったのは必然と言えるだろう。糖質やカロリーを気にせず、香りでリフレッシュする——このスタイリッシュな選択肢が、ヘルスコンシャスな層のニーズを鋭く射抜いた。
都内のIT企業に勤める20代の女性は語る。「金曜の夜、仕事上がりに飲む一杯に求めているのは、強い酔いではなく頭の中をリセットしてくれるクリアな香り。ジャスミンの上品なアロマは、一日の緊張をすっと解きほぐしてくれる心地よさがあります」。香水を纏うようにドリンクを選ぶ。こうした感覚のシフトが、市場の潮目を大きく変えたのだ。