体感治安の悪化を決定づけているのが、現代の情報流通環境です。かつては地方のローカルニュースで終わっていた事件が、現在はSNS上のネットの反応を通じて全国へ瞬時に拡散され、強烈なトレンドを形成します。
事件現場の様子を捉えたドライブレコーダーや防犯カメラ、スマートフォンによる高画質な動画が、X(旧Twitter)やTikTok、YouTubeに投稿されます。生々しい暴力の映像を繰り返し目撃することで、視聴者の脳内では「事件がすぐ身近で頻発している」という強い危機感が刷り込まれます。
さらに、ワイドショーやWebメディアによる過熱した事件報道が視聴率やPV数を稼ぐために連日同じ事件を深掘りし続けるため、情報接触の頻度が極端に高まり、体感としての恐怖が何倍にも増幅される構造が出来上がっています。