キャスト陣の熱量の高さとチームワークも、本作が成功を収めた不可欠な要素です。ヒロインの牧野つくしを演じた井上真央との共演において、現場では徹底したリアリティが追求されました。
第1シリーズ第1話における伝説の「赤札」に対するつくしの強烈な回し蹴りやビンタのシーンでは、松本潤自らが「手加減なしで本気でぶつかってきてほしい」と井上真央に要望したという逸話が残されています。痛みを伴う本気の演技のぶつかり合いが、つくしと司の対等で情熱的な関係性に強い説得力を与えました。
また、英徳学園を牛耳る美男子集団「F4」のキャスト陣(花沢類役の小栗旬、西門総二郎役の松田翔太、美作あきら役の阿部力)との関係性は、ドラマの枠を超えてプライベートにまで及びました。現場の空き時間には4人で控え室に集まり、演技プランや互いの近況を語り合う姿が日常茶飯事でした。特に松本潤と小栗旬は、互いの芝居論を夜通し語り明かすほどの盟友関係を築き、その後の日本エンタメ界を共に牽引する原動力となっていきます。
冬場の過酷なロケも作品の伝説を彩っています。『リターンズ』で描かれた雨の中の別れや、雪が降りしきる恵比寿ガーデンプレイスでの待ち合わせシーンでは、極寒のなか震えを一切カメラに見せないプロ意識で臨んでいました。こうした極限状態の集中力が、画面越しに視聴者の感情を激しく揺さぶる名シーンの数々を生み出したのです。