3人の囚人問題と切っても切れない関係にあるのが、アメリカのテレビ番組をきっかけに世界中で大論争を巻き起こしたモンティ・ホール問題です。
モンティ・ホール問題の設定は次の通りです。「3つのドアのうち1つに新車(当たり)、2つにヤギ(ハズレ)がいる。挑戦者が1つのドアを選んだ後、正解を知る司会者モンティが残りのドアからハズレのドアを1つ開けて見せる。ここで挑戦者は『ドアを選び直すか?』と問われる」。
結論から言うと、3人の囚人問題とモンティ・ホール問題は数学的に全く同じ構造(同値)です。
登場人物と要素を対応させると、驚くほど綺麗に一致します。
- 挑戦者が最初に選んだドア = 囚人A(確率は1/3のまま)
- 司会者モンティが開けたハズレのドア = 看守が名指しした囚人B(処刑確定)
- 残されたもう1つのドア = 囚人C(確率が2/3に上昇)
唯一の違いは「主体の選択アクションがあるかどうか」という心理的・状況的な演出にあります。モンティ・ホール問題では「ドアを変えるべきか?」という能動的な選択を迫られるためゲーム性が高く、3人の囚人問題では「自分の助かる確率は上がったのか?」という主観的な確率の推論に焦点が当てられています。
かつてIQ228を誇るコラムニストのマリリン・ヴォス・サヴァントが「ドアを変えるべき(確率は2/3になる)」と回答した際、多くの大学教授や数学者が「確率は1/2だ、恥を知れ」と猛反発して後に誤りを認めた歴史があります。それほどまでに、この構造は人間の脳を強烈にバグらせる力を持っています。