筋肉痛の時に筋トレは逆効果?超回復の真相と科学的に正しい分割法

筋肉痛の時に筋トレは逆効果?超回復の真相と科学的に正しい分割法

筋肉痛の時に筋トレは逆効果?超回復の真相と科学的に正しい分割法についての疑問解決ガイドをお届けします。

筋肉痛の最中にダンベルを握っても効果はあるのか、それとも巷で囁かれるように「完全な逆効果」なのか。この疑問に対し、運動生理学の観点から筋肉痛に筋トレが逆効果とされる理由を解き明かすと、3つの明確な生理的リスクが存在することがわかります。

第1のリスクは、神経系の抑制による筋出力の低下です。激しい筋肉痛(遅発性筋肉痛:DOMS)が生じている筋肉では、侵害受容器が興奮し、脊髄レベルで筋収縮にブレーキをかける防御反応が働きます。大手フィットネスクラブのチーフトレーナーは取材に対し、「痛みをこらえながらバーベルを挙げようとしても、高閾値運動単位(速筋繊維を動かす神経群)の動員率が最大で30%近く落ち込むという臨床データがある。結局、十分な機械的張力(メカニカルテンション)をかけられず、質の低い刺激しか入らない」と現場の実態を証言しています。

第2のリスクは、筋タンパク質分解(カタボリック)の亢進です。筋肉痛は微細な筋線維の損傷と、それに伴う急性炎症反応によって引き起こされます。筋線維の修復プロセスが進行している最中にさらなる破壊刺激を加えると、コルチゾールなどの異化ホルモンが過剰に分泌され、合成速度を分解速度が上回る「筋萎縮スパイラル」に陥ります。

第3のリスクは、フォームの破綻による関節・腱の負傷です。痛みがある部位を無意識にかばう代償動作(代償運動)が発生し、肩関節や腰椎、肘腱などに異常な剪断力が加わります。怪我で数カ月の休養を余儀なくされれば、それまで積み上げた成果は文字通り水泡に帰します。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。