『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズを通じ、博識な案内役として活躍してきた目玉おやじ。その生前の姿は、人類が繁栄する遥か昔から穏やかに暮らしていた先住民族「幽霊族」の生き残りです。幽霊族は争いを好まない温厚な種族でしたが、後に現れた人類によって迫害され、地下や人里離れた秘境へと追いやられ衰退の一途をたどりました。
映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』で描かれた全盛期の姿は、すらりとした長身に銀白の長髪、赤を基調とした着流しを身にまとう端正な顔立ちの男性でした。原作初期の『墓場鬼太郎』では「不治の病に冒され全身に包帯を巻いた衰弱した姿」として描かれていましたが、映画では病魔に侵される前の本来の姿が鮮烈に描かれ、従来のイメージを根底から覆すこととなりました。
気になる本名についてですが、公式設定において鬼太郎の父の本名は明かされていません。映画劇中では、帝国血液銀行の社員である水木から「名無しじゃ不便だ、『ゲゲゲの鬼太郎の父』だから『ゲゲ郎』でいいか」と適当にあだ名をつけられ、彼自身もそれを気に入って受け入れたという経緯があります。また、声を担当した声優の関俊彦による深みと哀愁を帯びた演技が、過酷な宿命を背負う父親像に見事な説得力を与えました。