長引く咳や微熱を伴う病気は咳喘息だけではありません。適切な治療を受けるためには、似た症状を持つ呼吸器疾患との違いを整理しておく必要があります。
① マイコプラズマ肺炎との見分け方
若年層を中心に流行しやすいマイコプラズマ肺炎は、「激しい乾いた咳」と「38度以上の発熱」が初期から同時に現れる点が大きな特徴です。咳喘息は熱を伴いませんが、マイコプラズマは肺炎を引き起こす細菌感染症であるため、高熱や倦怠感が前面に出ます。聴診だけでは判断が難しく、レントゲン撮影や抗原・PCR検査での確定診断が行われます。
② 気管支喘息との違い
咳喘息と気管支喘息の最大の違いは、呼吸時の「ゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴(ぜんめい)」や呼吸困難があるかどうかです。咳喘息はコンコンという乾いた咳(空咳)のみが続き、喘鳴は原則として現れません。ただし、咳喘息を治療せずに放置すると、約30%の確率で本格的な気管支喘息へ移行するため注意を要します。
③ 新型コロナウイルス感染後の後遺症(Long COVID)
感染から数週間〜数ヶ月経過しても、微熱や強い倦怠感、ブレインフォグとともに咳が残るケースです。コロナ罹患によって気道過敏性が亢進し、咳喘息を発症する患者も多く見られます。微熱が持続する場合は、炎症反応の残存や自律神経の乱れが関与している可能性も考慮されます。