ネット上の一部コミュニティでは「ダチョウの卵は野性味が強くて生臭いのではないか」「大味でまずいのではないか」という先入観が散見されます。しかし、実際に調理・喫食した現場のデータや愛好家の声を検証すると、ダチョウの卵の味と評判はまったく正反対の様相を呈しています。
第一に、特有の臭みやクセはほとんどありません。黄身は鶏卵と比べて黄色味がやや淡く、クリーミーでサラリとした口当たりが特徴です。白身は加熱すると半透明から乳白色へと変化し、鶏卵よりもゼラチン質のような「プリプリとした弾力」が強く出ます。味そのものは極めてニュートラルで淡白。濃厚な卵黄のコクを想像して口に運ぶと「あっさりしている」と感じる人が多いものの、後味にほのかなミルキーさが広がり、調味料やだしの風味を素直に吸い込みます。
栄養学的な側面からも注目に値します。ダチョウの卵の栄養価とカロリーを分析すると、水分含有量が約76%と鶏卵(約74%)よりやや高く、100gあたりの脂質は約8g前後と鶏卵(約10g)より抑えめです。ビタミンEや鉄分、亜鉛といったミネラル群をバランスよく含む一方、気になるコレステロール値は同重量比較で鶏卵の約3分の2程度。超巨大な見た目に反して、極めてスマートなヘルシーフードとしての側面を備えています。