15年以上にわたるファンダムの歴史の中で、古明地こいし二次創作と原作の違いはしばしば議論の的となってきました。ファンの声や創作物の潮流を分析すると、大きく3つの解釈に分岐している実態が浮かび上がります。
一つ目は、天真爛漫で無邪気な「愛され妹キャラクター」としての解釈。二つ目は、カルト的な人気を博したファンメイドのサイコホラーアニメ等に影響を受けた「無感情な狂気やスプラッターを厭わない猟奇的少女」としての極端なデフォルメです。そして三つ目が、公式設定を深く読み込んだファンによる「自我を喪失した哀しき放浪者」としての解釈です。
原作ゲームや公式書籍における本来のこいしは、悪意を持って人を傷つけるような残虐な性格ではありません。道端の花に気を取られたり、突然思い立って命蓮寺や博麗神社を訪れたりと、純粋な好奇心と直感だけで生きています。しかし同時に、「かつて自分を傷つけた他者への恐怖」から完全に心をシャットアウトしてしまったという、取り返しのつかない影を宿している点こそが、多くのファンを惹きつけてやまない公式本来のリアリティです。