福岡市が進める「天神ビッグバン」は、航空法に基づく高さ制限の緩和や容積率の大幅ボーナスを活用し、耐震性の高い先進ビル群へと街を更新するプロジェクトです。その中核エリアに位置する新天町商店街(福岡市中央区天神2丁目)は、パルコや西日本ビルなどの周辺敷地とともに「天神二丁目北・新天町エリア」としての街区再編が進められています。
地権者や店舗オーナーで組織される再開発準備組合の発表資料および地元経済紙の取材報道によると、計画では老朽化したアーケードや低層木造・鉄骨建築を一体的に解体し、商業・オフィス・広場機能を兼ね備えた大型複合施設へと刷新される方針です。全面的な営業終了と解体工事への移行時期については、テナントの合意形成や仮店舗の確保状況を踏まえながら慎重に調整が続けられており、2026年代後半から段階的な工事着手、2030年代前半の全体完成を見込むロードマップが描かれています。
商店街が閉店・建て替えを決断した背景には、建物の老朽化に伴う防災・耐震上のリスクがあります。戦後の混乱期に短期間で整備された構造ゆえに、現代の厳格な防災基準や大規模地震への耐力向上は急務でした。一方で、単なるビル化によって商店街独自の「路地感」や「店主と客の対面コミュニケーション」が失われることを懸念する声も根強く、低層部に路面店感覚の回遊デッキや広場を配する設計案が模索されています。