世の中に数ある大家族ドキュメンタリーの中で、なぜ『石田さんチ』だけが28年以上にわたり国民的な人気を保ち続けているのでしょうか。X(旧Twitter)や知恵袋、ネット掲示板に寄せられるネットの反応・感想を分析すると、明確な3つの理由が浮かび上がります。
第1に、「過剰な演出やヤラセが一切ない、痛々しいほどのリアル」です。兄弟喧嘩、親子の怒鳴り合い、反抗期の暴言、受験や就職の挫折、親の介護や老いなど、どの家庭にも起こりうる出来事が脚色なしに描かれます。視聴者はそこに「自分自身の家族の歴史」を重ね合わせ、深いカタルシスを覚えます。
第2に、「名物ディレクター(中澤D)と家族の深い信頼関係」です。カメラマンやスタッフが単なる取材者を超え、時に親戚のおじさんのように家族を叱り、励まし、見守る構図が定着しています。この信頼関係があるからこそ、カメラの前で全員が一切取り繕わない素顔を見せてくれます。
第3に、「お父さんとお母さんの名言の宝庫」です。晃さんの「男は黙って耐える美学」「仕事へのプロ意識」と、千恵子さんの「人間なんて一人で生まれ一人で死んでいくのよ」「期待しすぎない子育て」というカラッとした言葉の数々は、育児に悩む現代の親たちにとって最高の人生訓となっています。